不妊治療の方法の一つに、胚盤胞移植があります。


今回は、胚盤胞移植とはどんな手法なのか、着床する時期や
着床率をあげるためにどんな方法を用いるのかについて、
まとめておきたいと思います。
 

胚盤胞移植とは何か

 
体外受精または顕微授精では、精子と卵子を体外で受精させた後、
受精卵(胚)を採卵と逆の形で子宮内に戻します。


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細胞分裂を始めた2~3日後に受精卵を子宮に戻すことを
「分割胚移植」、体外で5~6日ほど培養し、自然妊娠で
着床する胚盤胞になってから戻す方法を「胚盤胞移植」といいます。
 

胚盤胞移植のメリット

 
受精して2~3日たつと、受精卵は4つから8つまで細胞分裂します。


これを「初期胚」といいます。


この初期胚を胚盤胞まで培養すると、半数以上は分割が途中で
止まってしまうため、複数の初期胚を子宮に戻しても、
なかなか着床しないという問題がありました。

 


ですが胚盤胞移植の場合、胚盤胞まで育った、
より良好な受精卵を子宮に戻すので、着床率がアップします。


そのため、移植する際に数を一つにしても、
初期胚移植より成功の確率があがるのです。

 

胚盤胞移植の着床時期

 
そもそも自然妊娠では、卵管で卵子と精子が受精し、
28時間以内に受精卵が細胞分裂を始めます。


受精卵は細胞分裂をくり返しながら卵管から移動を始め、
約1週間から10日かかって、子宮にたどり着きます。

 


そして、子宮内膜に着床し、妊娠が成立するのです。

胚盤胞は、子宮に到達するタイミングの受精卵の状態です。


その状態で子宮に戻すと、1~2日後に着床します。

 


採卵して受精させ、胚盤胞になるまでに5~6日程度かかるのが
一般的なので、その後移植をして、着床したかがわかるまでには、
平均2週間ほどの時間がかかります。
 

アシストハッチングとは何か

 
体外受精や顕微授精で一番難しいのが、着床させることです。


胚盤胞はうまくいっても、着床障害があって、
妊娠に至らない女性も少なくありません。


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着床のメカニズムは、現代の医学では解明されていないので、
確実に着床させる方法が確立されていないのが実情です。

 

近年では、受精卵が覆われている透明帯をうまく破れず、
胚盤胞の中身が子宮内膜に根づくことができず、ハッチング
(孵化)できないことが、着床障害の原因の一つと考えられています。


そのため、子宮に戻した後でハッチングしやすくなるように、
移植前の胚盤胞の透明帯にあらかじめ穴を開けたり、
膜を薄くするという、アシストハッチングを行ってから、
移植する方法が用いられています。

 


レーザーなどによって、透明帯を削る方法なのですが、
安全性は確率されています。


胚盤胞移植を行う際、透明帯が厚かったり、女性の年齢が
35歳以上のとき、胚盤胞移植をくり返しても着床しないときなどに、
アシストハッチングを用いることがあります。

 

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胚盤胞のグレードによって着床率が変わる

 
胚盤胞移植は、初期胚移植より着床率をあげることができます。



ですが、胚盤胞には成長段階に応じたグレードがあり、
それが高くなればなるほど着床率がアップするため、
胚盤胞の質を高めることが重要です。

 


胚盤胞の質を高めるためには、卵子と精子の質をあげることが不可欠です。


栄養バランスのとれた食事や規則正しい生活、身体を冷やさない、
ストレスをためない、適度に運動するなどの習慣が、質のよい
卵子や精子をつくることにつながります。

 


不妊治療で胚盤胞移植を受ける前に生活習慣を見直して、
ご夫婦揃って健康状態を良好にするよう心がけましょう。

胚盤胞移植は、他の不妊治療と比べても、費用がかかるものです。

 


採卵して受精させても、胚盤胞まで細胞分裂しなければ、子宮に戻すことはできません。


胚盤胞移植成功の確率は20~30%といわれていますので、万全の態勢で臨みましょう。