みなさんは、「子宮脱」という病名を聞いたことがありますか?

 

これは、骨盤臓器脱(性器脱)という病気の一種で、
膣から子宮が出てくる病気をいいます。

そして、子宮脱を含めた骨盤臓器脱で行われるのがメッシュ手術です。


 


スポンサードリンク




今回は、子宮脱メッシュ手術について、説明したいと思います。

 

子宮脱の原因と症状とは

 
子宮が何らかの理由で膣から出ている状態を「子宮脱」といい、
出産経験者の半数に起こるといわれています。

骨盤底筋群の筋力が弱まったり、傷ついたりすることで、
子宮を支えることができなくなることが原因で起こります。

 

便秘気味で排便で強くいきむひと、分娩に時間がかかったひと、
3人以上出産しているひと、3500g以上の赤ちゃんを産んだひと、
高齢出産のひとが、子宮脱になりやすいそうです。

 
たとえ子宮脱でも、症状が軽ければ膣内にとどまる「子宮下垂」
で済み、自覚症状がないこともあるようです。

ですが、症状が進行するにつれ、膣内に異物感を感じたり、
引っ張られているような感覚を持つようになります。

 

さらに症状が進むと、腹筋に力を入れたときに、子宮が膣から
飛び出して外陰部に触れ、自分で気がつくことが多いのです。

子宮脱になることで、ただれや炎症、性器の出血が起こったり、
さらに進行すると排尿障害や排便障害、歩行困難といった
日常生活に支障をきたす症状が出るようになることもあります。
 

子宮脱の治療法とは

 
子宮脱には、いろいろな治療法があり、症状の程度や年齢、
持病の有無、本人の希望を考慮して、方法が選択されます。

子宮を温存する方法には、ドーナツ状の輪を膣内に入れ、
下から支えることで子宮を元の位置に戻す、
ペッサリーの挿入という方法があります。

 


スポンサードリンク



また、手術を行うこともあります。

手術には、子宮を全摘する方法と、子宮を温存できるように
修復するメッシュ手術があります。
 

子宮脱メッシュ手術とは

 
メッシュを用いた補強療法は、TVM手術とも呼ばれています。


子宮脱は、それを支える子宮底筋群が弱くなったことが原因で、
子宮の位置が下がることで起こります。

 

つまり、子宮を元の位置に戻すことで治療できるのです。

ヘルニアの治療法として行われていたメッシュ手術が、
2005年から日本でも子宮脱に用いられるようになりました。

 

使用するメッシュも改良され、薄くて柔らかく、強度も十分なものが
実用化されたこともあり、下がっている子宮をメッシュで支える
手術が行われるようになったのです。

 

術後の痛みや身体への負担が少ないこと、再発率も約5%以下
であることから、治療法として進めるお医者さまも増えているようです。
 

メッシュ手術の後遺症

 
子宮脱メッシュ手術は、優れた術式だといわれています。
ですが、メッシュ手術特有の後遺症が出ることがあります。


後遺症の例をあげてみると、手術後の痛みがあります。

 

これは、メッシュシートが周囲の組織と癒着するときに起こる痛みです。

また、膣にできた傷が治りきらずに、
メッシュの一部が膣壁から出てくることがあります。

 

高齢患者が注意したい合併症

 
子宮脱の手術を受けた患者さんは、
共通して後遺症や合併症がかかる可能性があります。

中でも恒例の患者さんが注意したいのは、
メッシュが感染して膿瘍が発生するという合併症です。

 

高齢者は免疫力が低くなっていますし、メッシュが感染してしまうと、
薬で制御することが難しく、再手術により除去するしかなくなります。

また、メッシュ手術による合併症ではなく、手術に伴うストレスで
心筋梗塞や脳出血、脳こうそくが偶発的に起こることもあります。


 

さらに、入院に伴い、足腰の筋力が低下したり、
痴呆の症状が出る高齢患者さんもいるようです。

手術を受ける前に、しっかり説明を受けましょう。